作曲三昧

作曲家十河陽一の日常、非日常日記。

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トリオソナタ「爛漫の記憶」

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ハーモニカ
今やクラシック・クロマチック・ハーモニカの第一人者として活躍されている和谷泰扶さんの演奏をはじめて聴いたのが約20年前。古楽器のような繊細さと、華麗な超絶技巧を併せ持つその演奏に圧倒され、私は彼のために多くの作品を提供してきました。そして今日、彼のための新作、ハーモニカのためのトリオソナタ「爛漫の記憶」を脱稿。ようやく一息ついたところです。

新作といっても、この曲は13年前に書いた「トリオソナタ1997」という作品を下敷きにした、言わばリメイクという依頼でしたから、オリジナルの編成のハーモニカ、フルート、バスーンを、今回ハーモニカ以外の楽器をヴァイオリンとチェロに置き換えています。当時自分が考えていた音楽の中で、不完全な部分を逐一訂正、加筆していく作業は、予想以上に時間がかかりましたが、極力音楽の流れは変えないように気を配りながらの仕事でした。

古い楽譜を本棚から探し出し、読み返してみたとき、日記を読むより鮮烈に、私の脳裏に作曲当時の記憶が蘇ってきました。手探りで様々なものに挑戦していたあのころ・・・この曲の中にも、多くのアイデアが詰め込まれています。そのアイデアの萌芽のいくつかを、それ以降の私は置き忘れ、あるいは放棄してきました。そしてその中には、私にとって、とても大切であったはずのものも含まれています。

今の私なら、もちろんもっと巧みに作曲することは出来るでしょう。ただ、当時持っていた探究心やひたむきさが、いつの間にかある種の「慣れ」に置き換えられているとしたら、もういちどその頃の自分に遡ってみることはとても大切なことではないかと考えはじめています。

当時の私は三十代、そのころ親しくさせて頂いていた洋画家の麻田浩さんから「三十代は、作家として最も楽しく、充実している時期だから、頑張りなさい」と言って頂いたことを思い出しています。この楽譜の中には、私自身の言わば「爛漫の時期」の記憶が詰まっているのです。

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演奏会インフォメーション

■ハーモニカ+弦 ~弦楽器に包まれた珠玉の響き■

日時:2010年4月4日(日)午後2時開演
会場:浜離宮朝日ホール (東京都)
主催:朝日新聞社/日本楽劇協会
出演:和谷泰扶(クロマティック・ハーモニカ)
   菊地知也クワルテット 小森谷 功(第一ヴァイオリン)
              佐分利恭子(第二ヴァイオリン)
              篠崎友美(ヴィオラ)
              菊地知也(チェロ)
曲目:
モーツアルト作曲(初演) ディヴェルティメント 変ロ長調
ジェームス・ムーディー作曲 ハーモニカと弦楽四重奏のための“クインテット”
十河陽一作曲(初演) ハーモニカのためのトリオソナタ“爛漫の記憶”
ベートーヴェン作曲(初演) クラリネットとファゴットのための3つの二重奏曲より
山田耕筰作曲/荒尾岳児編曲(初演) 野薔薇  砂山 秋風の歌  あわて床屋

チケット申し込み
http://eplus.jp/sys/T1U90P006001P0050001P002035852P0030001P0007

■和谷泰扶 クラシック・ハーモニカの室内楽■

日時:2010年3月14日(日)開演14:00(開場13:30)
会場:スサノオホール(出雲市佐田町)
主催:NPO法人スサノオの風、出雲市、島根県、(財)三井住友海上文化財団
出演:和谷泰扶(クロマティック・ハーモニカ)
共演:菊地 知也(チェロ)・荒尾 岳児(ピアノ)

曲目:
エルガー/愛の挨拶、サン=サーンス/白鳥、ピアソラ/リベルタンゴ
山田耕筰(十河陽一編曲)/ペチカ、わらべうた/通りゃんせ  ほか

問い合わせ:NPO法人スサノオの風
TEL:0853-84-0833 FAX:0853-84-0833  E-MAIL:npo-susanoo.kaze@m1.izumo.ne.jp

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