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作曲三昧

作曲家十河陽一の日常、非日常日記。

「木洩れ日、そして祈り」九州初演

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リハ

少し前になりますが、出不精の私、珍しく博多に行ってまいりました。
橘直貴指揮コンセール・エクラタンによる「木洩れ日、そして祈り」九州初演。
雄大で懐の深い表現が、まっすぐな一本の線のような幻想的な音楽世界を創り出していました。
皆さま、本当にありがとう!

シューベルトのグレート、ハイドンの告別も意志のはっきりした気持の良い演奏。
九州ならではの新しい楽団として、これからも若々しく意欲的に活動を続けていってほしいと願っております。
終演後の打ち上げも、九州男児、九州女子に囲まれて大変楽しいひと時。
博多ラーメンも明太子も食べたし、思い残すことはございません。

開演前の指揮者、橘直貴氏とのプレトーク。ぶっつけ本番でした。
曲ごとの橘さんによる親しみやすい解説で、和やかな雰囲気に。

プレトーク

打ち上げは二次会までお付合い。シメのラーメンを断腸の思いで辞退してホテルへ。

打ち上げ

博多といえばやっぱりこれ!

ラーメン

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音楽高校での授業

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新螢初演!

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新螢~箏と尺八のための~

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オーケストラの譜面

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木洩れ日、そして祈り

10年あまり前に作曲したオーケストラ作品が福岡で演奏されることになり、改訂版のスコア、パート譜を作成。小編成とはいえ、20種類40部以上の楽譜のコピーと製本はかなりの重労働。なんやかんやで丸2日かかってしまいました。

通常オーケストラのパート譜は一定期間のレンタルで、演奏会が終われば返却してもらいます。実はその時のパート譜に書かれた演奏者の書き込みが、楽譜の手直しの大変貴重な情報となっていきます。つまり演奏される毎に曲も少しづつ進歩していくというわけなのです。

楽譜を書くことも大変な作業で、この曲などは経費節減のためスコアからパート譜まで全て私の手書き。さすがに死ぬかと思いました。それに懲りて次からはパソコンで楽譜を作成するようになり、結局これが私の最後の手書き作品となったのです。

さりとて、演奏会用のオーケストラ曲は演奏される機会が少ないということも事実。手間がかかる割には見返りが期待薄の過酷な仕事。しかしクラシック系作曲家にとってオーケストラ作品は何と言っても大看板。私もそれぞれに特別の思い入れがあります。

絶対九州行きたい。博多ラーメンも食べたい。

音楽高校での授業

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IMG_4802.jpg

4月です。

高校教師一年目が完全終了。

こしらえた資料やらテキストやら試験やらで本箱がすし詰め状態。わずか4コマでも、40人のクラス授業は新作2~3曲に匹敵するくらいの時間と精神力が必要なのでした。
「音楽理論」は私にとっては空気のように身近なもの。いつも傍らにあって、常に私の創作を支えてくれている存在。同じように生徒たちには、これからの長い音楽生活の糧として「音楽理論」とぜひ友達になってもらいたい。今は無理でも数年後には・・・そう願いながらの一年間でした。

大学組織を離れ、作曲の現場で過ごしてきた20年。
意地もあって、その間教育機関とは一切関わってこなかった私。
音楽専門とはいえ生涯ありえない思っていた高校の教壇に立つことになろうとは、一年と少し前は想像もしていませんでした。
しかし思いがけずと言っては失礼な話になりますが、この学校で、40人の才能豊かな子供たちと共に勉強できた日々は、私にとって発見と喜びに満ちたものとなりました。

今まで学校のことは一度も書いておりません。
それは、書くべきことがなかったのではなく、多すぎて書けなかったというのが正直なところ。
予定人数の倍以上の子供たちが押しかけて、帰れとも言えずひいひい言いながらやった夏の補習や、残っている子供たちの質問に答えていたら30分以上超過してしまった試験前の7限目など、専任の先生に叱られそうなことも色々。

ペダルを踏み込んだ全開ピアノめがけて勢いよくトランペットをぶっぱなしたり、低音が魅力の男子生徒のホーミーの実演(ホーミーとは肉声で倍音を作るモンゴルの民族発声)があったのは倍音の授業。倍音が聞こえた時の大歓声はすごかった。

とにかく私の教師経験が絶望的に乏しいことは事実。
それを補うために思いついたことは全てやってきた。
習うより慣れろと開き直ってはじめた小試験は20回以上。
最初の頃は教科書を見たり私に聞いたり友達と相談したりでわいわいやっていたものが、秋頃から、それぞれが静かに問題と向き合うようになり、年明けの過去問試験では、チャイムが鳴っても誰ひとり立ち上がらないで終わるまで必死で答えを書いていることもしばしば。
私が何も言わなくても、15~16歳の若者達は、人間として、そしておそらく音楽家としても日々確実に成長しているのです。

授業とは業(わざ)を授ける、あるいは授かるもの。
教師は当然、教え導き、与え授ける立場。
しかし身をもってクラス授業の難しさを教えてくれたのはまぎれもなくこの子たち。
なによりこのクラスにいると、離陸前の飛行機のような強い推進力を感じる。
そして10年後、あるいは15年後に、この子たちが音楽家として社会で活躍するようになった時、油断すれば着陸どころか墜落してもおかしくない年頃の私も、まだまだ現役として同じ空を飛んでいたいものだと思わせてくれる。

これからは毎時間「ありがとうございました~」の挨拶を交わし合い、感謝の気持ちで授業を終えたいものです。

高槻市特別功労賞受賞しました。

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特別功労賞

文化の日は高槻市特別功労賞の授賞式でした。

この賞は芸術、スポーツ活動等において、その功績が顕著なものに贈られるということで、
過去ではフィギュアスケートの高橋選手やサッカーの遠藤選手なども受賞しています。

今回はジャズストリート実行委員会や、高槻まつり実行委員会等、
長い間高槻のために尽力されてきた三つの団体と、
個人では私だけが表彰されたわけですが、
高槻のために何の役にも立ってこなかった私のようなものが
表彰して頂いて良いのだろうかという後ろめたさと、
今後は微力ながら地元の文化のためにも貢献していかなければという気持が交差しております。

どちらにしても衣食足りて、平和な国や地域であってこそ、
芸術家は存在が許容され、自由な表現が出来るのですから、
言いかえれば夢物語と言われようが何と言われようが、
理想を語り、平和を願うことが我々の唯一の生きる道なのだという思いを新たにして、
これからも精進してまいります。

ちなみに賞状の右端に移っているのは、おまけで頂いた「はにたん」キーホルダーです。

映像と音楽で楽しむ「作曲家 十河陽一の世界」

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十河陽一の世界5a

映像と音楽で楽しむ「作曲家 十河陽一の世界」は一カ月後の9月27日です。
よろしければご来聴下さい。

詳細、チケット販売等、公式HPはこちら

この文章を書いているつい今しがた、詩人の塔和子さんが永眠されたという連絡が入りました。ハンセン病元患者として70年の幽閉生活を強いられながら、人の生命の根源を瑞々しい言葉で表現し続けてこられた塔さん。心より御冥福をお祈りいたします。今思いだすのは、新聞紙上で偶然見つけた彼女の詩に曲を付け、大島青松園を船で訪ねた時、船から降りる人達全てに「十河さんですか?」と声をかけるほど我々の訪問を心待ちにして下さっていた塔さんの姿。「風の舞」という宮崎信恵監督による映画の中で吉永小百合さんによって朗読された塔さんの詩と、それに付けた私のオリジナル映画音楽とで再構成した「もうひとつの風の舞」。演奏会は間に合いませんでしたが、是非天国で聴いて下さいね。

演奏会情報を載せるつもりが追悼文になってしまいました。「もうひとつの風の舞~塔和子の詩世界~」、詩の朗読は下間都代子さん、ソプラノ日下部祐子さん、ハーモニカ和谷泰扶さん、チェロ大西泰徳さん、ピアノ高瀬佳子さんで演奏されます。

以下演奏会詳細。

〜国際コンクール最高賞受賞記念〜
映像と音楽で楽しむ「作曲家 十河陽一の世界」

高槻現代劇場中ホール
(阪急京都線『高槻市駅』から徒歩5分、JR京都線『高槻駅』から徒歩12分)
2013年9月27日(金) 午後7時開演(午後6時半開場)
前売り 2000円 当日 2500円

詳細、チケット販売等、公式HPはこちら

《第一部》 映像と音楽のコラボレーション

★風土樹Ⅰ An Old Huge Tree in the Forest
撮影・編集: 藤原次郎  音楽:十河陽一  ピアノ:高瀬佳子

★A Scene of Architecture Ⅰ 「兵庫県 木の殿堂」
後援:安藤忠雄建築研究所・兵庫県但馬県民局
制作:藤原次郎  音楽:十河陽一

《第二部》 十河陽一作曲作品コンサート

★「月虹~ルナレインボウ~」~高槻市制65周年委嘱吹奏楽作品~
★「もうひとつの風の舞」 ~塔和子の詩世界~
★「虹環~サークルレインボー~」ピアノのための
★「曼珠沙華幻想」ハーモニカ、チェロ、ピアノのための
★「それは約束(詞:仲筑間卓蔵)」


(出演)詩の朗読:下間都代子 ソプラノ:日下部祐子 ハーモニカ:和谷泰扶
 チェロ:大西泰徳  ピアノ:高瀬佳子 
高槻市立芝谷中学校吹奏楽部 / 指揮:吉田陽香

詳細、チケット販売等、公式HPはこちら


これからの演奏会

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8月9月の演奏会

暑い日が続きますが、皆さま夏バテなどされてませんか?
8月末から9月にかけて、私の作品が演奏されるコンサートをまとめてみました。
舞鶴、京都、北九州、芦屋と、色んな場所で色んな作品が演奏されます。
猛暑に負けず、体調を整えてがんばってください。
お近くの方は是非!


◆箏アンサンブル斗為巾 23rdコンサート

舞鶴を拠点に大活躍の立道明美さん率いる箏アンサンブル斗為巾。
「花がたみ」~17弦三面のための~が演奏されます。

日時:2013年8月31日(土)開場/18:00 開演/18:30
会場:舞鶴市民会館 大ホール
出演:箏アンサンブル斗為巾【ゲスト】田中 良太(パーカッショニスト)
入場料:全席自由1,000円(当日1,300円)
問:090-3997-8477

◆第9回日中名曲コンサート~中国琵琶と歌曲の夕べ~

日本と中国の懸け橋となるべく活躍中の葉衛陽さん、さくらさんコンサート
芽吹きの風~2つの中国琵琶とピアノのための~舞台初演
高瀬佳子さんもゲスト出演します。

日時:2013年9月15日(日)開場/13:30 開演/14:00
会場:京都コンサートホール・アンサンブルホールムラタ
出演:葉衛陽 さくら 宋茜 周江平 高瀬佳子 大田朋子 吉川佳能
入場料:全席自由3,000円(当日3,500円)
問:090-8196-6861


◆第3回東日本大震災復興支援チャリティーコンサート

九州を拠点に活動されているイケメンフルーティスト松本優哉さんにより、
深緋~2つのフルートのための~が演奏されます。
松本さんのイケメン写真は
http://ameblo.jp/bijou894-silver/

日時:2013年9月15日(日)開場/12:30 開演/13:00
会場:北九州市ウェルとばた・中ホール
入場料:一般 1000円 高校生以下 500円
問:093 - 871 - 7200 ( ウェルとばた )

◆Pカンパニーダンス公演

美術家松谷武判のアートドキュメンタリー映画「MATSUTANIⅠ」に感動し 
その作品に呼応し創りあげる小谷ちず子の世界。
私がMATSUTANIのために書き下ろした映像音楽とダンスのコラボは楽しみです。

上演時間:9月20日(金)17:30~20、21日(土)13:00~20、22日(日)12:30~15
会場:芦屋ルナホール
出演:Pカンパニー(ダンス)小谷ちず子(ダンス)
ゲスト:
北村千絵(声)祝丸Norimaru 菜美Nami( 黒拍子・太鼓)鈴木絢(ヴァイオリン)
すみまさゆき(ダンス)越久豊子(ダンス)辻井芳暁(ナレーション)
入場料:1日券3000 円 3日間通し券5000 円 ( いづれも当日券あり)
問:09056470751 08053160971